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財団法人野口英世記念会より感謝状

毎年、学部学生を対象とした特別講義の講師として本学にご貢献いただいている大阪大学名誉教授加藤四郎先生より、「財団法人野口英世記念会に野口英世先生が研究された黄熱ウイルスの電子顕微鏡写真を提供してくれないか」との依頼を平成13年末に受けました。快くお引き受けしたものの、通常の方法では観察し難く、黄熱ウイルスの形態学的研究に関する文献も少なく、半年をかけてようやく電子顕微鏡写真のパネルを完成したしだいです。森田学内講師と藤岡良彦主任技師が中心となり、神戸検疫所 井村俊郎 検疫課長(学27期生、教室同門会会員)と国立感染症研究所神経ウイルス室 高崎智彦 室長(学31期生、教室同門会会員)のご助力を得て、どうにかやり遂げることが出来ました。5月初旬に野口英世記念会にお送りいたしましたところ、感謝状と野口英世博士の「忍耐の書」と「母君しか様の野口先生への手紙」のレプリカを頂戴いたしました。パネル右下には「大阪医科大学」と記しました。この写真は平成14年10月30日放送の『そのとき歴史は動いた 野口英世』(NHK総合テレビ)に資料として提供しました。
また、10月1日、厚生労働省大阪検疫所 中野康夫 所長(学16期生、教室同門会会員)のご提案と河野教授のご努力により、大阪検疫所高槻予防接種センターが本学共用会館(旧伝染病棟)内に設置されました。これは海外渡航予定者が交通の便のよい高槻で予防接種を受けることができるように配慮したもので、本学の社会貢献のひとつとして田中忠彌理事長の特別のはからいによるものであります。偶然にも8月に野口英世博士が千円紙幣の肖像として採用されることが決定されました。この紙幣発行に先立って、野口英世博士が研究された黄熱に関連する出来事が本学内にみられたことで、本学の将来が明るく照らされたような気がいたします。
以上、大阪医科大学学報より改変転記