大学院医学研究科(博士課程)では,以下のような目標を立て教授しています。
一般目標
微生物学、感染制御学、感染症学、感染疫学の視点から微生物と宿主あるいは環境の関係を観察することによって課題や問題を見出し、分子レベル、細胞レベル、個体レベル、集団レベルで考察あるいは解決する能力を獲得する。さらにこの能力をもとに広義の医学教育を行い、高等教育、医療あるいは公衆衛生分野で指導的役割を担うための基礎を確立する。
行動目標
- 微生物を培養できる。
- 微生物学的・免疫学的検査法を実施できる。
- 微生物学的あるいは免疫学的検査によって得られたデータを整理できる。
- 整理したデータを解析し、そこに包含される課題あるいは問題点を指摘できる。
- 課題あるいは問題について文献的調査・研究を行うことができる。
- 課題あるいは問題を解決するために独自の仮説を立てることができる。
- 仮説を証明あるいは否定するために、実験あるいは調査を計画できる。
- 計画した実験あるいは調査を実施できる。
- 実験あるいは調査の結果をまとめることができる。
- 学会や研究会に提出する抄録を書くことができる。
- 学会や研究会で自らの研究内容を発表できる。
- 論文原稿を書くことができる(出来る限り英文で)。
- 論文原稿を投稿して、エディターまたはレフリーと円滑な議論を文書で行うことができる。
- 実験あるいは調査について、次の宣言・法令などに照らして倫理的配慮・安全配慮ができる。
- ヘルシンキ宣言
- 疫学研究に関する倫理指針
- ヒトゲノム研究に関する基本原則
- ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針・細則
- 感染症および感染症患者の医療に関する法律
- 組換えDNA実験指針
- その他
- ルールに従って自ら書類申請が出来る(学位申請様式甲1~4を揃えることができる)。
- 教育的・指導的立場に立って自らの論文を評価できる(学位申請様式 甲5及び甲6案を書くことができる)。
- 各種法人等の認定する資格のいずれかを取得する。
- 感染症認定医(社団法人日本感染症学会)
- インフェクション・コントロール・ドクター(微生物・感染症関係の各種学会)
- 病原体等安全管理技術認定者(NPO法人バイオメディカルサイエンス研究会)
- 認定産業医(社団法人日本医師会)
- 抗菌化学療法認定医・指導医(社団法人日本化学療法学会)
- その他指導教授が認めた資格
- 医学部教育を補助できる。
- 医学部以外の教育の準備ができる(各種大学・短大・専門学校の微生物に関する講義の準備ができる)。あるいは公衆衛生行政や院内感染対策の業務を実施できる
- 専攻科に関連したテーマ及びそれ以外のテーマに関する講演会などに自ら参加できる。
授業形態
講義 | 微生物、特に細菌とウイルスに関して、研究上必要な基本的知識及びその取り扱い上必要な知識を教授する。 |
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演習 | 演習は各学年合同とする。学術発表の在り方について文献あるいは自らが行っている研究のデータを教材として演習する。各学年院生への指導を他の学年院生が見学することによって、自らの能力を自己評価し、反復して学術発表の在り方を学ぶ。 |
実習 | 指導教員の研究あるいは実務に関わる実習は、原則として一定の日時を定める。しかしながら、実習の性格上、日時を指定できない場合があるので、随時連絡して、変更する。指導教員の研究あるいは実務を補助・代行することにより、各種実験手技・調査手技を習得する。病院や検疫所で行う実習については、相談の上 調整するものとし、それぞれの法律等で求められている国家資格を有しているもののみが受講できる。 |
資格の取得
各種法人等の認定する資格を取得したものについては、認定に関わる規程のコピーと認定証のコピーを提出し、審査の上、1資格について実習2単位とする。
評価方法
出席状況、研究態度および随時行う研究発表と口頭試問により総合評価する。
出席の確認はカリキュラム表の担当者欄に捺印またはサインを受けること。